高度外国人材について

高度外国人材とは?
時代と共に急速に進む産業構造の高度化に対応するには、高度な資質を備えた高度外国人材の確保が必須です。産業界では、現場での労働力の導入に留まらず、急速に進む産業構造の高度化に対応する為に、高度なスキルと知識を備えた資質の高い労働者即ちIT技術者や各種エンジニアなどの雇用の必要性に迫られています。加えてインバウンドの倍増計画が進行して行く中で、英語能力を備えた人材のホテル・旅館等でのレセプション業務や幼稚園・小学校・中学校・英語塾などでの英語教師など、これら時代の変遷に即した資質の高い人材の雇用は産業界にとりまして喫緊の課題となっています。
21世紀は人材の争奪戦の時代と言われる様に、従来の圧倒的多数の就労先であったアメリカや中近東などに加えて、最近では中国・台湾・香港などからの人材需要が寄せられ、又ドイツやイギリスなどのヨーロッパ各国からの資質の高い人材要望が相次いでいて、年々こうした国への国際人材の派遣が活況を呈しています。
ハーバード大学による「向こう10年で人材需要が消える業種予測」の発表に当たって、産業界では一種の衝撃が走りました。このハーバード大学の発表を待つまでも無く、労働は単純であればある程に、機械に取って代わられるのは自明の理でありますが、急速なIT/AIの技術普及は、その単純労働力不要の産業範囲を広げ、且つ又、加速させています。
しかし残念な事に、つい最近まで我が国ではこれら時代に即した又は先取りした高度な資質を備えた外国人材の雇用は極めて少数でした。しかし最近では、高度人材の必要性が叫ばれ始め大企業や人材紹介企業から、フィリピン人高度人材の問い合わせが殺到しています。日本国政府は2020年までに外国人IT人材を3万人から6万人に倍増することを目指しています。
厚生労働省の発表では2017年10月末時点の外国人労働者数は約128万人でした。このうち「高度外国人材」と呼ばれている人々は、いわゆる「専門的・技術的分野」に相当する仕事をしている23.8万人に含まれます。外国人が中長期滞在するにあたっては「出入国管理法及び難民認定法」(入管法)の定めに基づき「在留資格」を取得する必要があります。一般の企業において高度外国人材の活用を検討する場合、この在留資格で「専門的・技術的分野」に相当する業務を担うことが想定されます。この「専門的・技術的分野」に相当する在留資格とされているなかで、最も多いものが「技術・人文知識・国際業務」です。

高度人材ポイント制について

「高度人材ポイント制」に基づき計算した点数が70点を超える場合「高度専門職」という優遇措置のある在留資格を申請することができます。入国・在留手続きの優先処理など、企業側にとっても負担が減るしくみです。
高度専門職の優遇措置について
※ 高度人材ポイント制とは,日本の経済成長等に貢献することが期待されている高度な能力や資質を持つ外国人を対象に,「高度学術研究活動」,「高度専門・技術活動」,「高度経営・管理活動」の3つの活動類型を設定し,それぞれの活動の特性に応じて,「学歴」,「職歴」,「年収」といった項目ごとにポイントを設け,その合計が70点以上に達した外国人を「高度外国人材」と認定し,出入国管理上の優遇措置を講じています。
⇒ 高度人材ポイント制による出入国管理上の優遇制度

高度人材ポイント制の認定件数の推移

高度人材ポイント制の認定件数の推移

外国人労働者、50万人受け入れの方針

日本企業はいま、深刻な人手不足に悩まされている。厚生労働省によると2018年、日本の有効求人倍率は1.58倍と44年ぶりの高水準を記録している。これは求職者にとっては朗報だが、中小企業の採用担当者からすれば求める人材が見つかりにくく、採用にかかるコストも時間も大きくなっている。こうした現状への打開策の一つとして、日本政府は「骨太の方針2018」の中で人手の確保が難しいとされる介護・農業・建設・造船・宿泊の5分野で新たな在留資格を新設し、50万人の外国人労働者の受け入れを見込む。

日本における高度外国人材受入れの変遷

日本は、2012年5月より外国人の学歴、職歴、年収等を点数化し、合計70 点以上のポイントを取得した者を「高度外国人材」と認定する「高度人材ポイント制」を導入し、高度な専門的知識や技術を有する外国人材の受け入れを促進してきた。2015年には高度外国人材に特化した在留資格である「高度専門職」が新設され、高度外国人材の中で日本での長期滞在を希望する外国人がその資格を取得することで「高度専門職1号」なら5年、「高度専門職2号」であれば無期限の在留期間が付与されるようになった。これらの施策により2012年から2017年までの5年間で1万人以上の外国人が高度人材ポイント制の認定を受けた。日本は2022年までに2万人の高度外国人材認定を目指している。

国籍・地域別高度外国人材の在留者数の推移

国籍・地域別高度外国人材の在留者数の推移

申請から入国までの流れ

高度人材のフィリピン人を受入れるには、法務省入国管理局から在留資格の認定のほかに、在日フィリピン大使館労働部(POLO)、フィリピン海外雇用庁(POEA)などの行政機関での手続き、日本大使館での査証(ビザ)の発行の必要があります。フィリピン送出し機関と雇用主企業とのSPA(特別委任契約)締結から高度人材の入国にいたるまでの主な流れをご紹介します。

1.高度人材受入れに関する協議及び契約締結
雇用主企業と送出し機関が高度人材の送出し業務を行うに当っての条件を取り決めます。
また、SPAと呼ばれる特別委任契約などの取り交わしを行います。通常は雇用主企業代表者がフィリピンに渡航していただき、現地で契約の締結を行っていただきます。
2.雇用主企業における雇用条件確定及び書類準備
フィリピン人高度人材の受入れに際しては、面接や入管申請に先んじて、POLOやPOEAでの認可を取る手続きが必要となります。また、その手続きには、雇用主企業の高度人材雇用に係る労働条件を記した雇用契約書などの書類が申請時に必要となりますので、先にそれらの条件確定と書類準備をしていただきます。
3.フィリピン大使館労働部(POLO)手続き
1で作成したSPAや2で作成した書面をPOLOへ提出し、雇用主企業の存在及び労働条件確認を行います。書類提出後しばらくすると、POLOより雇用主企業宛面接の日時が通知されますので、雇用主企業の代表者がその日程にあわせ東京六本木のPOLOに出向き、労働担当官との面接を受けます。後日、POLOより承認印が付された書類が送付されてきます。
※この手続きは外国人技能実習生採用時には必須となっていますが、高度外国人材の場合には必ずしも必要とはなりません。
4.フィリピン海外雇用庁(POEA)手続き
POLOより送られてきた書面を送出し機関にお送りいただき、その後フィリピン送出し機関を経由してPOEAに提出します。これにより雇用主企業と送出し機関の契約の事実確認、雇用主企業とその求人情報の登録などが行われます。
5.高度人材の募集、面接、雇用条件契約締結
雇用主企業の希望する条件の労働者候補者をフィリピン送出し機関で募集します。インターネットや説明会などを開き、できるだけ多くの応募を募り、その上で条件にあった候補生を選出します。また、フィリピン送出し機関ではガイダンスを行い、人間性や職歴また犯罪歴の調査と適正を判断し、雇用主企業の面接に自信を持ってご紹介できる候補生の絞込みを行います。
パスワードを入力し、PHGIC人材情報システムにて登録された高度人材の情報も検索できるようになります。雇用主企業のご要望にあう高度人材を選定しマッチング後、スケジュールを調整しフィリピンで面接を行います。また、ご希望に応じて、フィリピン送出し機関施設において実技試験を行っていただくこともできます。
どうしてもフィリピンに行くことが出来ない場合にはSkypeなどインターネットを使用した面接をご提供することも可能です。面接の結果合格した高度人材候補者と雇用条件契約を締結していただきます。
6.POEA推薦状取得、申請書類準備
フィリピン国のフィリピン送出し機関において、雇用主企業が行う入管申請に必要な書類の準備を行います。POEAが発行する諸書類を始めその他の必要書類を用意し、雇用主企業へ送付します。
7.在留資格認定証明書交付申請
雇用主企業より最寄りの入国管理局に直接、または申請取次行政書士に申請を依頼し間接的に在留資格認定証明書交付申請を行います。
(日本語教育、異文化教育、労働倫理教育)
申請期間を活用し雇用主企業のご要望に応じて各種教育を提供しています。教育関係費用は雇用主企業の負担となります。外国人技能実習生と違い高度人材に対しては日本語・異文化・労働倫理の教育は来日のための必須条件ではありませんが、来日後日本語でのコミュニケーションが図れるため、TESDA(フィリピン技術教育技能開発庁)認可の日本語学校において日本語を教えています。
8.在留資格認定証明書の交付
入管より雇用主企業に対し高度人材の在留資格認定証明書が交付されます。この後、フィリピン国のフィリピン送出し機関宛同証明書の送付を行っていただきます。
9.査証申請
フィリピン国のフィリピン送出し機関に到着した在留資格認定証明書などの必要書類を取り揃え、高度人材の査証(ビザ)を日本大使館に申請します。おおよそ数日の審査の後、査証の発給を受けます。
10.PDOS
PDOSとはPre-Departure Orientation SeminarというOWWA(海外労働者福祉庁)が規定する内容を海外で就労するフィリピン国籍者に教育する出国前オリエンテーションセミナーの略称です。海外に就労目的で渡航するフィリピン国籍者は必ず受講しなければならない必須の講習です。もしもこれを受けていない場合には、フィリピンからの出国が許可されません。ほとんどの送出し機関はPDOSを外部に委託しており、週1回の予定にあわせて受講させます。
11.POEA手続き
PDOSを受講した証明やその他の書類を再度POEAに提出してようやく日本に渡航できるようになります。
12.来日

以上の手続きを経て、高度人材のフィリピン人が来日します。

IT系の主な職種について

1.エンジニア系職種
システムエンジニア(SE)、プログラマー、サーバエンジニア、Webエンジニア、フロントエンドエンジニア(マークアップエンジニア)、データベースエンジニア、ネットワークエンジニア(NE)、エンベデッドエンジニア、カスタマーエンジニア、セールスエンジニア、セキュリティエンジニア、サポートエンジニア、テストエンジニア、ブリッジシステムエンジニア、社内SE、
2.営業・コンサルタント系職種
ITコンサルタント、セールスエンジニアなど
3.マネジメント系職種
プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー、
4.開発・研究系職種
新製品や技術研究を行う

ITスキル標準

ITスキル標準では、職種を「コンサルタント」や「プロジェクトマネジメント」、「ITスペシャリスト」など11の職種に分類し、各職種ごとに全部で35の専門分野を設けています。また、それぞれの専門分野に対応して、IT技術者個人の能力や実績に基づいて7段階のレベルを規定しています。
ITスキル標準で表しているのは、あくまでも、プロフェッショナルとしての実務能力のレベルです。職種と専門分野が異なってもレベルが同じであれば、活動領域や成果物の違いはあれ、実務能力のレベルとしては同等です。
ITスキル標準

プログラミング言語

プログラミング言語は、コンピューターに正確な指示を与えるための言語で200種類以上存在すると言われています。ただ、実際活用されている言語は一部で、日本と海外で流行している言語が異なることもあります。主なプログラミング言語は、JavaScript、Java、C#、PHP、Python、C++、Objective-C、C言語、Ruby、Swift、Matlab、Scala、Perl、Haskell、Go、Rust、Coq、・・・などです。

スキルシート

スキルシート

主なエンジニアについて

1.IT関係のエンジニア
システムエンジニア、プログラマー、データベースエンジニア、ネットワークエンジニア、 セールスエンジニア、組み込みエンジニア、フロントエンドエンジニア、セキュリティエンジニア、インフラエンジニア、チーフエンジニア
2.機械・工学のエンジニア
モーターエンジニア、プラントエンジニア、船舶エンジニア、航空エンジニア、電気工事エンジニア、土木エンジニア、溶接エンジニア、非破壊検査エンジニア、プレス加工エンジニア、旋盤エンジニア、ヘラ絞りエンジニア、ボイラーエンジニア、建築士、宇宙工学エンジニア
3.化学のエンジニア
ケミカルエンジニア、材料工学エンジニア
4.環境・農業のエンジニア
環境エンジニア、アグリエンジニア、樹木医
5.医療に関わるエンジニア
病理医、臨床検査技師、レントゲン技師、臨床工学士、歯科技工士、義肢装具士


a:99 t:3 y:1